ロマンシング・サガ1

発売は1991年。しかし、ぼくが遊んだのは2020年。実に29年前のゲームだけれど、いまだに多くのファンがいる、スーパーファミコンの古典的名作。

タイトルがいい

「Romancing」という言葉の選び方がいい。映画や音楽でもあまり使われていない単語だと思う。手垢が付いておらず、新鮮な響き。そして、ゲームの内容が、このタイトルにばっちりあっている。広大なフィールドをあてもなく冒険する感じ、ロマンシングというタイトルにふさわしい。

世界観がいい

フロンティア、クジャラートにミルザブール。マルディアス大陸を取りかこむ世界観とネーミングがいい。ローザリア大陸の北端にノースポートという街がある。そこから、広大なローザリア大陸を縦断し、果ては西端のフロンティアまで一本の道でつながっている。この道がニューロードと名付けられている。最西端にある街、ウエストエンドを目指して大草原を歩いているときは、まるでスタンドバイミーみたいに、ドットのマップから広大な冒険の雰囲気が伝わってきた。

サガはすべてを語らない

ゲームで表現されるよりも大きな世界観とストーリーがある。これをキャラクターの視点で、縦糸と横糸が絡み合って、すこしづつ全体が浮かび上がってくる。しかし、すべては説明されない。そういう設計になっている。さらに、攻略本などの情報がなかったら、なにをして良いかもわからない。クソゲーランキングで1位になったことも納得できる。ぼく自身、これまで食わず嫌いをしてきたのは、なんだかクセが強そうなゲーム、という印象だったからだ。

いまだ更新されるファンサイト

驚いたのが、ロマサガ1攻略やファンサイトがたくさんあって、2020年現在でいまだに更新されているホームページがいくつかあることだ。発売から30年。恐らく、1991年の発売当時からファンだったというより、時間が経って遊んでみたら面白くてハマッたという人が多いのだろうと思う。ハンターハンターのグリードアイランドのような、そんなマニアックな匂いがして、それもいい。

完全版が見たい

ミンストレイル・ソングじゃなくてね。あのドットで、あの雰囲気のまま、もっとシナリオやイベントを作り込んだ、完全版のロマンシング・サガ1を見たい。ドットでいい。ドットがいい。グラフィックに工数がかからないから、出来ないのかな。単価をうんと高くしてさ、1本5万円ぐらいに。ダメかなあ。

アダルトなシナリオがいい

シナリオも台詞も、大人すぎるところもいい。子供向けRPGだろうに良いのだろうか、と心配してしまったよ。水竜にいけにえにされた娘を助けるイベントがあるが、実は娘ではなくて王様の愛人だった、とか。そんな中でも一番関心したセリフがエンディングのこれ。

娘 
「ねえ パパ あたしを 助けてくれた人が サルーインを たおしたそうね?」
   
アフマド 
「そうだよ あんなやつだったが すこしは 世の中のやくにたったわけだ」
   
娘 
「そんないいかたしていいの? だって 世界をすくってくれたんでしょう」
   
アフマド 
「それも もうすぎたことだ せいじというのは つねにつぎのことを かんがえていなければ いけないんだ」

サルーインを倒して世界を救った主人公に対するセリフがコレだ。確かに現実だならばそうだろう。解決した瞬間から過去の話である。本当に最高のRPGだった。時間をおいて、またほかの主人公で遊んでみたい。

上記セリフは2019年も更新されているOvertureさんより敬意を込めて引用。

2020-01-18 / 2020-12-28 / Pretty Things